【算数脳トレーニング】「できなかった問題」から何を学ぶか
今回のテーマは、「問題ができなかったとき」。
小学校高学年以降は、中学・高校・大学と、いずれかの入試に挑戦することになるので、それに向けて、必死で学ぶときが必ず来ます。学習に関するそのような逃げ場のない場面で、多くの生徒たちとつきあってみてしみじみと思うのは、「できなかった問題への、その後の対処」で、大きく差がつくなあということです。
まずいのは、模擬試験などの「結果」だけに一喜一憂して終わる親子です。「やった合格圏だ」とか「うわ、もうだめだ」と偏差値や合格可能性を示す指数などの「数値」に反応して終わり。伸びるわけがありません。
そもそもテストとは何でしょうか。入試本番では「選別」という厳しい現実もつきつけられますが、多くのテストは「まだ自分に身についていない課題は何かを、発見する機会」だと思います。
つまり、数値ばかりに注目するのではなく、できなかった問題に対して、何か自分にとって壁になっていたのかを明らかにして、次には解けるよう、精選された情報として積み上げていかなければ、テストを受ける意味がないのです。
その点、都会の中学受験の世界では、相手が素直な小学生であるのをいいことに、「やりきれない量の宿題」を与えて、「演習漬け」にして「復習をやっている暇がない」状態にしてしまっていることは、罪深いことだと見ています。
テストに限らず、この連載で出題した問題のような場合でも、できなかったときは「なるほど、こういうところに注意すれば発想できるのだな」と、教訓をひき出してほしいのです。
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実は上の問題には、以前にこの連載で取り上げた問題と同じテーマが隠れており、教訓をひき出してあれば容易に解けます。おわかりになるでしょうか。
解答にあるように、この問題のテーマは、昨年四月号の表面積(ペンキの量)を求める問題と同じです。つまり、「部分部分ではなく、ある部分をまとめて考える」ということを発見できるかが問われているのです。
四月号の問題は、面積の一区画一区画はわからないけれども、総和は出ることに気づかせるものでした。ほかにもたとえば、半径そのものは出せないけれども、半径×半径がわかることを利用して解く問題や、ある図形を一部移動させて合体させることで、よく見知った円や扇形になる問題など、同じ発想が必要となる問題は、数多くあります。
こうした問題を解けるようになるカギは、学習法にあります。わたしが高学年の生徒に教室で伝えているのは、とくに、「ノートの取り方」です。何種類もあるのですが、そのなかの一つに「復習ノート」というものがあります。
たとえば今回のような場合、次のようなノートを作るとよいでしょう。
A4のルーズリーフがベストで、原則は片面使用(克服を確認した問題から抜き取っていくことや、不得意分野を集めて編集することができるようにとの考えから)。そこに、
①いちばん上に、問題を記入(コピーして貼ってもよい)。
②解答を記入。
③その下に「できなかった理由」(今回でいえば『一辺の長さが出せないことで止まってしまったから』など)。
④最後に「今後のためのポイント(一辺の長さが出なくても、まとめることで総和は出せることがある)」を書いておく。
あくまで、一つの方法ですが、少なくとも「できなかった問題をそのままにしない」ということは、絶対に伝えたいものです。
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平面図形のコツ① 問題(PDF:405KB) 解答(PDF:1125KB)
