『おかげさまで創立30周年を迎えました』 2025年9月
スクールFCは、今年で創立30周年となります。花まる学習会が始まった1993年の2年後1995年に、花まるに通っていた埼玉大学教育学部附属小学校の保護者の方から「内部進学する生徒が、外部受験をしてきた生徒と比べて勉強面で差がついてしまうのは不安なので、受験指導もしてほしい」という要望がありました。これを受けて、花まるとは別の塾として生徒20名ほどでスタートしたと聞いています。その後は附属小以外の生徒も通うようになり、正式に中学受験・高校受験のコースを開講することになりました。私がFCに正式に関わったのは2007年からですが、実は30年前の立ち上げ時から縁がありました。というのも、花まる学習会はもともと都内を中心とした進学塾の子会社として始まったのですが、当時私はその進学塾の運営に携わっていたため、スクールFCは同じグループの塾、いわば「仲間」だったのです。ただし法人もエリアも異なるため、多少の情報交換はあったものの、それぞれ独立して運営していました。その後、花まる学習会・スクールFCともにグループから独立し、私自身も独立を経たのち、高濱と再会してスクールFCに参画することになりました。
私がFCに来て一番驚いたのは、勉強に前向きな子がたくさんいたことです。とりわけ「特算」という、なぞぺーだけを扱う授業では、夢中になって考え、本気で楽しむ子どもたちの姿に衝撃を受けました。それまで20年近い指導経験があり、わかりやすい授業、いわゆる「授業のうまさ」には自信もありましたし、生徒や保護者からの評判もよかったと自負していました。しかし、「それだけではだめだ」ということを思い知らされたのです。
当時FCでは年間2回「公開授業」というイベントを行っていました。いわゆる授業参観です。担当講師にとっては一日中緊張の連続でした。私も入社して初めての公開授業に臨み、多少の緊張はありましたが「いつも通りやるだけ」と気持ちを整え、授業後のアンケートも悪くはなかったという印象でした。しかし、ある保護者のアンケートに「花まるらしい授業ではなかった」という一文を見つけ、言葉を失いました。脳裏に浮かんだのは、一番前に座っていたそのご家庭の女の子の表情です。授業中に「この子、飽きているな」と気づきながらも、最後までその表情を変えることができなかったのです。しばらくして、その子はFCをやめてしまいました。
一見上手な授業に見えても、その中心に「子どもたちが夢中になれる楽しさ」が散りばめられていなければ集中力は続かない。授業の上手下手なんて、結局は教える側の自己満足にすぎない。わかっていたつもりで、実際にはできていなかった自分に気づかされた瞬間でした。
夢中になれる授業設計を追求しなければ、花まるグループに期待して入塾いただいた子どもたちを満足させることはできない。同時に、どの子に対しても確実に受験結果を残せる教材とカリキュラムを提供すること。それこそが花まるグループの進学塾としての責任だと思っています。
さて、スクールFCではこれまでも高学年の教材やカリキュラムの改訂・刷新を行ってまいりましたが、創立32年目を迎える2026年度からは「Think!Think!3年生コース」を「小3受験準備コース」としてリニューアルいたします。概要はアーカイブ配信中の「幸せな中学受験をつかむ家庭の力~低学年からできること~」で一部紹介していますので、ぜひご視聴ください。また、10月からは新小学3年生・新小学4年生対象の「体験授業・説明会」もスタートします。お知り合いに受験に関心のある方がいらっしゃいましたら、ぜひお知らせください。
さらに「受験」をテーマにした特別イベントも予定しています。
高濱が「受験」というテーマだけで講演を行うことは最近ではめったにありません。高濱自身が「受験」というものをどう捉えているのか、本音を聞ける貴重な機会となります。学年によらず多くのみなさまにご視聴いただきたい講演会です。ぜひご参加ください。
スクールFCはこれからも「子どもたちがワクワクする授業」「勉強って本当に楽しいと思える授業」を提供してまいります。
引き続き、ご支援・ご協力のほどよろしくお願いいたします。
スクールFC代表 松島伸浩
