カエル 『目の前の人がほほえむように』

『メッセージ⑧ 目の前の人がほほえむように』

学校のクラスには必ずといっていいほど一人や二人、人気者がいるよね。
運動が得意だとか勉強が得意というのもあるけれど、笑わせ上手でみんなに好かれている人っているでしょう。やっぱり、自分を笑顔にさせてくれる、楽しませてくれる人のところに、人は集まるよね。キミもそういうことには気づいているんじゃないかな。

ぼく自身のことを言うと、今ではいつでもどこでも、目の前の人を笑わせることができる。けれどそれは、二十歳くらいの時に「目の前にいる人に、全力を尽くそう」ということを心に決めて、とにかく行動してきたからなんだ。例えば、小さな子が家に来たら遊んで楽しませる、何か伝えたいことがある時には、まず相手をちょっとでも笑顔にする、っていうようなことだ。キミくらいの年齢だったら、席替えであまり話したことのない子が隣(となり)になったら自分が話しかけてみる、友達がちょっとうかない顔をしていたら、その子の好きな話題を話してみる、とかね。

「そんなの、いちいち無理だよ」「別にいいや、他の部分で頑張れば」と思ったかもしれないね。でも、そうじゃなくて「今」なんだ。他のだれか・いつか、じゃなく、目の前にいる人に全力を尽くすということ。

いちいちギャグを繰り出せと言っているわけじゃないよ。もちろん、たくさん笑わせられたらなおいいけれど、まずは「今」「自分から」「目の前の人を笑顔にしよう」という心でいられているかなんだ。
いきなりは難しいなと思ったら、まずはニコッと自分から笑顔になる、自分からあいさつをする、そういうことから始めてみればいいんじゃないかな。続けていると、結局自分がよくなるよ(器(うつわ)が広がる、という言い方をするのだけれど)。

「あなたから渡されるとうれしい」と言われる人になろうというのは、花まるの大事な哲学(よく生きるための原則)の一つ。
目の前の人を笑顔にする心を、大切にしよう。